Yesterday's Next Is Today

イエスタデイズ ネクスト イズ トゥデイ
2006 / 3min / カラー / パロディー



 
STORY

007オープニングのパロディーです。
はい。
ストーリーなんてありません(笑
PRODUCTION NOTE


制作背景
大学の授業の一つに、アフターエフェクツというアドビから出されている、本場ハリウッドでも使われているような高性能特殊効果ソフトを使った実習的なものがあるのですが、その授業の最終課題として1分間の「セルフポートレイト」を作るというものが出ました。
合評までに冬休みを挟んだので、制作時間がたっぷりとあったのですが、毎度のことながら何を作るかで迷い、結局制作を始めたのが一週間前。

で、今回なぜ「セルフポートレイト」なのに「007」のパロディーを作ることになったのか、その原因は間違いなく「カジノロワイヤル」でしょうね。見に行った方はわかると思うんですが、今回の007のオープニングはまさしくアフターエフェクツといった感じのもので「007パロディーで行く以外に道はない」といういつもの無駄な使命感により、制作することになったというわけです。
セルフポートレイトといいつつも好きなことやったらいい、みたいなノリでしたし、007が大好きだってのを表せれば、それもまたセルフポートレイトの一つじゃないかな、と勝手に解釈したりしたのもGOサインを出すきっかけとなったのでしょう。

そんな感じで007オープニングのパロディーを作ることになりました。



制作にあたって
 ・「007っぽさ」を追い求める

やはり、パロディーを作るのなら、誰が見ても「これ、007っぽいねっ!」と言わせられるくらいのものにしないと、パロディーとしての笑いは手に入らないと考え、まずはオリジナルオープニングの構成について調べました。
歴代から現代まで、DVDと記憶、そしてyoutubeを利用して数多くのオープニングを参考に、所謂「お約束」を探したわけです。
そして見つけたのが「シルエット」「女性」「銃」「水」「トランペット」という五大要素、まぁ、大体予想通りの結果になりましたが、これさえ押さえていたら一先ずの方向性は固まるはずです。



 ・2Dに命を吹き込む、モーション

今回の作品はいわば3Dアニメーション制作のようなもの。
「絵」をどのようにしてそれっぽく見せるかというのが重要なキーとなりました。
要するに2Dの画像にモーションやエフェクトといった動きを与えてやり、2D世界内で仮想空間を作り上げるということです。

で、必要になってくるのがAdobeから出ているAfter Effectsというすんばらしいソフト。まぁPremiereとかでも出来ないこともないですが、After Effectsを使った方が断然やりやすいですね。
ちなみにこのソフト単体で10万近くするので今回はこの課題用にトライアル版を使用、学校のMAC使えば済むことだったんですが、どうぜ前日徹夜になるだろうと見越していたので。

このAfter Effectsを使って、シルエットの画像を各関節ごとにバラバラにして、それぞれに動きを付けてやるわけです。
ここで重要になってくるのが、加速値とモーションブラーですね、これらをちゃんと設定してやると気も悪い滑らかな動きができると。



 ・影の主役、テーマソング

この作品になくてはならない存在、テーマソング。
今回初めての作曲をしたわけですが、曲に関しても「ぽい」ものになるよう努力しました。
ここで参考にしたのが、歴代の巨匠達が制作してきた「007のパロディ」、主にレスリーニールセン主演の名作(迷作?)である「SPY HARD」、ヒット曲の替え歌などで知らせるアル・ヤンコビックがオープニングを歌っているのですが、これはまじで「ぽい」!
これほどのクオリティーの高い作品は作れないまでも、それに近いものにはしたい、そう考え、三日ほどずっと考えてました。

で、歌っているのは皆さんご存知「Mr.イマイ」(写真参照)
録音は学内にある録音室にて行いました。といってもこの録音室は「録音室」であって「防音室」じゃないんですよね、おまけに狭いし空調無いし・・・。
ここに七時間缶詰で声を録音しました。



 ・実は意味のある"アフロ"

といってもそんなに深い意味はなく、ただ単に髪の毛をなびかせるのが難しかったというだけです。
実写でシルエットだけおこしてやるのなら、それほど問題はないのですが、画像となると、滑らかになびかせるのは難しく、そんなことしてる時間もなかったので、どうせギャグだしアフロにしよう、という感じでアフロで統一されました。

また、ラストのセ○ールっぽいボンドのポジションの人物がアフロになるのに感じては、作品全体を通してなんだか銃がいっぱい出てきて「ちょっとイタイ」なと感じていたので、最後の締めとして「これはギャグですよ、パロディーですよ」というのを説明する意味も込めてアフロにしてみました。



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